2008年1月5日土曜日

個人信託を利用した資産承継

1.相続税の納税は大丈夫ですか?
 
相続財産が自宅以外に貸宅地や古アパートしかない場合には、納税をどのようにしますか。簡単に相続時は取り敢えず“物納”すれば良いと考えていませんか。物納制度が変わり、物納申請しても一定期間に条件が整備できなければ、却下されるということになりました。相続税対策(納税原資調達)が必要と考えられ、事前に物納条件整備や換金化等必要な方に納税用財産の信託をお勧めいたします。信託された納税用財産の物納条件の整備及び、管理・処分をおこないます。万一、途中で相続が発生した場合でも、信託受益権に質権を設定して納税資金を調達することが可能です。

2.事業承継・事業再生は可能ですか?
本業の収支は安定しているが、特定の不動産取得の借入金等が重くのし掛かり本業を圧迫している場合や子が親の保証のもと事業収支バランスが壊れているに拘わらず何とか事業を継続している場合には事業再生信託を活用しての事業再生が可能です。

3.兄弟間の財産分割に問題はありませんか?
相続が発生して、分割できる財産構成となっていますか。自宅、同族法人株式等、特定の者に相続させたい財産がありませんか。折角、物納条件を整備して納税の準備をしても、財産構成によっては物納が否認される可能性があります。また、承継人の事業によっては借入金等によって分割ができない財産もあります、これらの財産について特定承継人が取得できるよう財産分割型信託が可能です。

4.土地の有効活用が可能になる?
高齢により借り入れが困難で土地有効活用を断念したり、他に納税用財産がないために更地に建築できない場合には土地の有活型財産信託の活用が有効です。

信託の機能

*転換機能
 信託財産が信託受益権に変わり、信託目的に応じた形に転換できます。
*意思凍結機能
 信託設定時における委託者の意思が凍結され、委託者の意思能力喪失や死亡という事情の変化にかかわらず、長期間にわたって維持できます。
*受益者連結機能
 委託者によって設定された信託目的を長期間固定しつつ、その信託目的に沿って、信託受益権を複数に受益者に連続して帰属させることができます。
*利益分配機能
 信託の元本及び収益を受益者に対して帰属させることができます。
*倒産隔離機能
 信託財産が委託者および受託者の倒産から隔離され影響を受なくできます。

個人信託の効果

1.信託では、ご本人が認知症になってしまった場合にも、ご本人の認知症になる前の意向に基づく、財産の管理・運用・処分が可能となります。
2.遺言は、相続人全員の同意があれば、それを反故にすることができますが、信託ではご本人と信託会社との契約のため相続人の意向に左右されません。
3.信託では、ご本人の死後長期間、財産の運用方法や承継者をご本人が定めることができます。
4.信託では、死後長期間遺産分割を禁止することができます。
5.信託でも遺留分を侵害することはできませんが、信託特有の機能を利用することにより、効果的な遺留分対策をすることができます。
6.信託を利用すると、株式の承継方法として、配当金を受ける権利と株式自体を受取る権利を分離して承継することができます。
7.信託を利用すると、収益不動産の承継方法として、その不動産を相続する人以外の人に収益を渡し続けることが可能です。


個人信託で解決できること
1.老後の生活を子供達の世話になりたくない。病気や認知症になった場合でも自分の財産から治療費や、介護費を支払ってもらいたい。
2.認知症になってしまったら、悪徳業者などから大切な財産を守りたい。
3.貸地や貸家を持っているが、相続が発生した場合、子供達には仕事があり、遠方で管理ができなくなるので何とかしたい。
4.所有している貸地、貸家を整理処分し、収益性の高いものに買い換えたいと考えている貸地、貸家の整理処分を、効率的に第三者で行いたい。
5.長期間契約が続いている貸地・貸家が沢山あるが、契約時期や内容がバラバラで、賃借人に相続が発生しているものもある、管理を一括して任したい。
6.1人息子が心身に障害があり、私が死んだ後、財産の管理が出来ない。私の死
  後、私に代わって息子のために財産を管理してくれる人が欲しい。
7.相続人は1人息子だけだが、大変な浪費家で、財産を一時に相続させずに浪費しないようにしたい。
8.遺言書で不動産を長男に相続させ、管理するよう定めているが、長男は相続後すぐ手放してしまうかもしれないので、これをやめさせたい。
9.遺言書を作成し、財産の分け方を指示しているが、相続人が遺言書を無視して勝手な分け方をしないか不安であり、これをやめさせたい。
10.私の財産をまずは妻に、妻が死亡した後は長男にと、順次相続していくように定めたい。
11.個人の名義の社屋・工場の広大な敷地があります、長男に会社を承継させたいのですが、相続財産の分割でもめて会社経営に影響がないようにしたい。
12.社長の私が保有している株式は全て長男(次期社長)に相続させたいが、長女が遺留分を主張して相続紛争にならないようにしたい。
13.跡取り息子はまだ幼く、自分が死んだ後も、息子が成人するまで、自社株をしっかり息子のために守ってやりたい。
14.法定相続人は縁のうすい人しかいなく、社会に財産を還元したい。
15.先祖代々一族の財産としてばらばらにならないように守っていきたい。
16.自宅を活用して、老後の生活資金の安定を図りたい。
17.私の相続発生後の妻の生活資金の安定を図りたい。
18.私は本家の長男ですが、子供がいない。私の弟に先祖代々の財産を承継させたい。
19.甥が心身に障害があり、彼の生活安定のための援助を継続的に私が死んだ後も続けたい。
20.所有している更地の有効活用を一括して託したい。

親族等に対する長期扶養給付信託
扶養をしたい方に対して、本人に代わって、信託財産の運用収益から定期的に金銭の給付を行い、本人の相続発生後も、信託契約期間中は財産の分散を防止し、生前の意思に従って財産を管理し、扶養したい方に対して定期的に金銭の給付を行います。信託契約期間満了後、本人の指示した方法により、信託契約に定める財産の最終帰属者に引き渡します。

認知症の不安解消信託
本人の老後の認知症に備えて、所有財産の管理をおこない、財産の運用による収益を、本人の生活資金、介護費用等に使用します。契約期間終了時に、本人の意思により契約に定める方法により財産を引き渡します。

リバースモゲージ型信託
自宅を信託会社に信託し自宅の名義が信託会社に移転します。その後に、金融機関が根抵当権を設定することにより融資枠(極度額)を設定し、本人は、設定された融資枠の範囲内で借入を行います。
任意後見契約を信託契約に付与することにより、万が一認知症になった場合においても、生活資金、医療費、介護費用等のために、資金を引続き金融機関から借り続けることができます。本人、配偶者の相続発生後に、ご自宅を処分することにより借入金の返済を行います。

遺留分問題解決、意志完結型信託
信託会社が、本人から財産の信託をうけ、本人の相続発生後も長期間継続する信託契約を設定します。信託契約満了時の財産の最終帰属者を後継者となるように信託契約を設定します。相続発生後信託契約満了時までは、後継者以外の遺留分を侵害しないように収益の給付を行い、契約満了時には、後継者が代償金として後継者以外の遺留分を侵害しない価額相当額を支払うように、信託契約を設定します。